借金生活

クレジットカードのショッピング枠現金化はこんなに危険!

借金の額が大きくなってくると、だんだん自転車操業が回らなくなってきます。

クレジットカードのキャッシング枠も、カードローンも全て使えなくなってしまった人が考えるのは、ショッピング枠を現金化できないか?ということだと思います。

 

しかし、ショッピング枠を現金化することは、ほとんどのカードで利用規約違反となりますので、カード利用停止の恐れがあります。

また、その場合、郵便物によってショッピング枠の現金化をしていることが家族にバレる可能性があり、そこから、借金の存在もバレてしまうことになります。


ショッピング枠の現金化はしてはいけない!

情報提供のためにこの記事を書いていますが、ショッピング枠の現金化行為は、法律的にもかなりグレーな行為です。

また、カード会社は利用規約でショッピング枠の現金化行為を禁止しています。

ショッピング枠の現金化の行為は、絶対にやめましょう。

ショッピング枠の現金化の方法

ショッピング枠の現金化の方法は、大きく分けて2つあります。

現金化業者に依頼する方法と、自分で商品を購入して換金する方法です。

現金化業者に依頼する

現金化業者に依頼をして、ショッピング枠を現金化する方法です。

業者によって現金化の方式は異なり、キャッシュバック方式と、買取形式が存在します。

キャッシュバック方式は
1.業者のキャッシュバック特典付き商品をクレジットカードで購入する
2.キャッシュバック特典として業者から現金が振り込まれる
という形です。

買取方式は
1.換金率の高い商品をクレジットカードで購入する
2.業者に購入した商品を買い取ってもらう
という形です。

自分で商品を換金する

業者に依頼するのではなく、自分で商品を購入し、自分で購入した商品を売るという方法です。

ここで購入する商品は買い取ってもらう必要がありますので、換金率の高い商品を選ぶ必要があります。

具体的には、ブランド品、新幹線の回数券、ゲーム機、家電などです。

 

新幹線の回数券を例に挙げると、みどりの窓口で新幹線の回数券をクレジットカードで購入して、そのまま金券ショップに持っていって買い取ってもらいます。

業者に依頼するよりも換金率は高く、需要のある経路(例えば東京⇔大阪の回数券など)であれば96%という高い換金率で買い取ってもらえることもあります。

カード会社の利用規約

例を挙げて、三井住友カード会社の利用規約を一部抜粋して紹介します。

第4章 期限の利益の喪失・会員資格の取消し・退会等

第22条(期限の利益の喪失)

3.本会員は、次のいずれかの事由に該当した場合、当社の請求により、本規約に基づく一切の債務について期限の利益を失い、直ちに債務の全額を支払うものとします。

(1)当社が所有権留保した商品の質入れ・譲渡・賃貸その他の処分を行ったとき。

利用規約って、いろいろと難しい言葉が並んでいて、しっかりと読んだことがある方は少ないかもしれません。

でも、この文章にはとても大切なことが載っていますので、この機会に覚えてください。

期限の利益の喪失

これ、ものすごく大切です。

クレジットカードを利用するのであれば、覚えておいて損はないです。

期限の利益というのは、「クレジットカードを利用してから引き落とし予定日まで、支払いの期限を待ってあげるよ」という、カード利用者にとっての利益のことです。

これは一括払いでも、分割払いでも、リボ払いでも同じ話であり、クレジットカード会社とは契約によって、期限の利益が利用者に与えられます。

分割払い・リボ払いであれば、毎月の引き落とし日まで支払いを待ってあげるよ、ということです。

 

では、期限の利益の喪失とはいったいどういうことなのか。

クレジットカード会社は、利用規約の中で「してはいけないこと」をいろいろと取り決めています。

例えば、一番わかりやすい例でいうと、支払日に支払わないという行為ですね。

三井住友カードの利用規約では、リボ払い・分割払い・2回払い・ボーナス一括払いの支払いを、20日以上の期間、書面で支払いの催告をしたにもかかわらず支払わなかった場合には、期限の利益を失うと書いてあります。

これが期限の利益の喪失です。

 

他にも、債務整理を行った場合や、税金を滞納して差し押さえがあった場合など、いろいろと書かれています。

期限の利益を喪失するということは、支払いを待ってもらえるというカード利用者としての利益を失うわけで、簡単に言うと「今すぐ一括返済してください」と請求されることになります。

所有権留保

所有権留保というのは、購入した商品の支払いが終わるまでは、その商品の所有権はカード会社にありますよ、という意味です。

例えば、購入したのが3月20日で、その支払いが4月10日である場合には、3月20日から4月10日までは、その商品の所有権はカード会社にあることになります。

もちろん、分割払いやリボ払いなどを選んだ場合は、その商品についての全ての支払いが終わるタイミングまで、所有権が留保されます。

所有権が留保されている商品については、購入者は自分の都合でその商品を処分することができません。

利用規約を読み解いてみる

期限の利益の喪失と、所有権留保を理解したうえで、もう一度利用規約の内容を読むと、理解ができると思います。

3.本会員は、次のいずれかの事由に該当した場合、当社の請求により、本規約に基づく一切の債務について期限の利益を失い、直ちに債務の全額を支払うものとします。

(1)当社が所有権留保した商品の質入れ・譲渡・賃貸その他の処分を行ったとき。

所有権留保した商品の質入れを行ったときに、期限の利益を失うと書かれています。

つまり、「クレジットカードで購入した商品を、その支払いが終わる前に換金したら、一括返済すること」と書かれています。

これが、ショッピング枠の現金化を禁止している利用規約です。

 

何か商品を分割払いで買って、全額払い終わる前にその商品を売り飛ばすと、この利用規約に引っかかります。

この行為がカード会社にばれると、クレジットカードの利用残高全額について一括返済を求められることになります。

どれだけリスクを伴う行為か、利用規約を読むとよく分かりますね。

カード会社からの警告

利用規約に書かれていても、ショッピング枠の現金化を行うカード利用者は後を絶ちません。

ですので、各カード会社は、現金化を取り締まるために、特定の商品の購入履歴をチェックしています。

 

具体的に言うと、やはり一番わかりやすいのは新幹線の回数券です。

新幹線の回数券を購入した履歴や値段は、常にカード会社にチェックされています。

カード会社は、新幹線の回数券の購入がある一定の額を超えると、カード利用者に警告の手紙を送付します。

「特定商品の購入に関して」というようなタイトルの手紙です。

 

内容は、

「新幹線の回数券など、特定商品の購入金額が一定額を超えています。このまま特定商品の購入が続きますと、カード利用規約に基づいて利用額の減額、利用停止、退会などの処分を行うことになります」

といった警告文になります。

 

この郵便物は、親展ではありますが、明らかに普段の利用明細とは違う体裁で送られてきますので、家族に見られてしまうと現金化行為をしていることがばれてしまいます。

もし借金に困っていて現金化行為をしたのであれば、この郵便物から借金の存在までばれてしまうことになりかねません。

カード会社に問い合わせてみた

ショッピング枠の現金化について、某カード会社に問い合わせたことがあります。

そのカード会社によると、以下のような答えでした。

・特定商品の購入状況は逐一チェックしています。

・カード会社はもちろん利用者の年収等も把握しているので、年収に対して明らかに違和感のある特定商品の購入の仕方をしている利用者には警告の手紙を送付しています。

・新幹線の回数券はもちろん、貴金属やブランド品などもチェックの対象です。

・会社の出張のために、新幹線の回数券をクレジットカードで建て替えて購入することも、利用規約で禁止されています。

・具体的に、いくら購入したらカード利用停止になるかなどは、その都度審査を行うので、具体的な金額は答えられません。

・飲み会で、参加者全員分の代金をクレジットカードで支払うのは問題ありません。

・プレゼントのために貴金属をクレジットカードで購入することも問題ありません。

要するに、申告されている収入に対して明らかにおかしい購入の仕方をしていると、警告がきたり、あるいは利用停止、退会といった処分が行われるとのことでした。

会社の出張の交通費の建て替えがNGなのは、この問い合わせで初めて知りました。

ショッピング枠の現金化をしていると債務整理できないか

ショッピング枠の現金化をしていると、債務整理ができない可能性があります。

自己破産では、以下のように免責不許可事由が決められています。

※免責とは、自己破産で借金を帳消しにすることを言い、免責不許可事由があると免責が下りないため自己破産ができません。
債権者を害する目的で、破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと
ショッピング枠の現金化は、債権者に不利益な処分を行ったとみなされるために、免責不許可事由にあたります。

しかし、自己破産には裁量免責というものがありますので、生活費のために仕方なく現金化に手を出した、などの理由の場合は、裁判所の判断で免責が下りる可能性が高いです。

 

個人再生の場合も、あまりにもひどい額の現金化を行っていると、手続きに支障が出ると言われていますが、生活のためやむを得ずであれば、裁判所は容認してくれます。

 

任意整理は、現金化を行っていたカード会社の債務を整理しようとすると難しいかもしれません。

なぜなら、任意整理はカード会社との和解を行う債務整理であり、明らかにそのカード会社に不利益になる行為をしているのに和解に応じるとは考えにくいからです。

現金化はやめましょう

以上のように、ショッピング枠の現金化のリスクはかなり大きいです。

利用額の減額や、カード利用の停止ならまだいいですが、退会になった場合には、信用情報に強制退会になってしまったという事故情報が載ります。

信用情報の事故情報は5年間保持されますので、以後5年間はいわゆるブラックリストに載った状態になります。

また、退会と同時に利用残高の一括返済を請求されたら払えますか?

家族にもばれるリスクは高いですし、万が一債務整理を行うことになった時にもリスクにしかなりえません。

 

そして、一番大切なことは「ショッピング枠の現金化は、借金を増やしているだけ」ということです。

現金化できたからといっても一時しのぎに過ぎず、最後には必ず返済する義務があります。

借金で首が回らなくなったら、ショッピング枠の現金化に走るよりも、弁護士に債務整理の相談をする方が大事です。