このブログを見に来られている方は、何かしらの借金をしていることと思います。
それは住宅ローンであったり、車のローンであったり、クレジットかのキャッシングであったり。
借金をせずに生活ができるのって学生までじゃないだろうかというくらいに、僕たちの生活と借金は切っても切れない存在となってきています。
それらの借金はもちろん返す前提で借りているお金だと思いますが、そのお金を借りることにどれくらいのリスクがあるのかを覚えておくといいです。
このブログは債務整理に関する情報の提供を目的として書いていますので、債務整理をする前提でさまざまな借金のヤバさについて書いていきます。
ヤバさのランクは、「債務整理を行うにあたって障害になる可能性」と、「債務整理をした時に家族バレ、知人バレ、会社バレがある可能性」を元に主観的に決めています。
あくまで「今持っている借金のヤバさ」について書いたもので、「この順番の通りに借金すればだいじょうぶ」というものではないので注意してください。
借金を返し切る場合には、また違った評価になると思いますので、あくまで「債務整理をした場合にどうなのか」という観点で読んでいただけると幸いです。
目次
借金の種類とヤバさ
上にある借金ほどリスクは低いです。
・クレジットカードのキャッシング★☆☆☆☆
・サラ金のキャッシング★☆☆☆☆
・住宅ローン★★☆☆☆
・個人からの借金★★★☆☆
・銀行のおまとめローン★★★★☆
・車のディーラーローン★★★★☆
・奨学金★★★★☆
・会社からの借金★★★★☆
・闇金・街金★★★★★
では一つずつ見ていきましょう。
クレジットカードのキャッシング
一番ポピュラーな借金です。
債務整理の障害になる可能性もとても低く、任意整理の交渉でも失敗する可能性少ないと思います。
何よりも総量規制(年収の3分の1を超える借り入れができなくなる)の対象であることから、それほど金額も大きくないのではないでしょうか。
借り入れの方法も、保証人など必要とせず、完全に個人で閉じた借金ですので、債務整理をしたことが周囲にバレるリスクはかなり低いと言えます。
サラ金からのキャッシング
クレジットカードのキャッシングとほぼ同じです。
位置付けとしては、ショッピング機能が付いていないキャッシング機能のみのクレジットカードみたいなものですので、こちらも債務整理の障害になったり、債務整理が周囲にバレるリスクはとても低いです。
住宅ローン
住宅ローンは借金の中でも最も金額が大きいものだと思います。
それに加えて、住宅の担保になっている家がなくなることによる生活への影響はとても大きなものがあります。
しかし、債務整理という観点からは、リスクは小さいんじゃないかなと思います。
任意整理であれば、住宅ローンを対象外とすればいいですし、個人では住宅ローンを特別に債務整理の対象から除外する制度があります。
家がある人は、任意整理か個人再生を選ぶことがほとんどだと思いますし、その場合に債務整理がうまくいかなかったり、債務整理の事実が周りにバレることはほとんどないでしょう。
ただ、家を持ったままの自己破産の場合は、当然家は処分しなければなりませんので、家族や知人・友人にバレることになると思います。
個人からの借金
個人からの借金なんて、債務整理のリスクになるの?と思われる方は多いかもしれません。
任意整理であれば、個人からの借金を整理対象外とすればいいので問題ないでしょう。
しかし、個人再生をする時には、「個人・法人問わず借金は全て整理の対象」となります。
これには僕も驚きましたが、弁護士に相談に行って、借金の一覧表を作る時「個人からの借り入れ」の欄がありました。
幸い僕は個人間での借金はしていませんでしたので何も書きませんでしたが、「個人からの借金があるとどうなるんですか?」と聞いてみたところ、
「弁護士からの受任通知が送られ、債務整理の手続きに入ったことが通知されます」
とのことでした。
また、個人再生には「書面決議」というステップがあります。
書面決議の詳細は別のページで書きますが、要するに「お金を貸した人たちの投票」で個人再生を許可するかが決まります。
この時に、お金を貸してくれた知人・友人も投票権を持ちますので、何も考えずに反対されるリスクもあります。
このように、意外にも個人からの借金はいろいろなリスクを含みますし、何よりも貸してくれてる人との信頼関係が壊れることになりかねませんので、債務整理をする前には個人の借金は返し終わっておく方がいいです。
銀行のおまとめローン
銀行のカードローンは、ご存知の通り総量規制の対象外です。
おそらく多重債務者の方が、総量規制に引っかかり、通常のキャッシングができなくなって最後に行き着く先が銀行のカードローンだと思います。
そして、思考の流れとしては当然なのですが、少しでも金利を安くしたい、借入先の件数を減らしたいと考え、銀行が提供するおまとめローンを利用される方も少なくないと思います。
実際、僕も二つの銀行のおまとめローンを利用していました。
では銀行のおまとめローンのどこにリスクがあるのか。
おまとめローンはその性質上、「借入額が大きい」のと、「借入先が少なくなる」という特徴があります。
任意整理や自己破産をする場合には、それほど影響はありませんが、問題なのは個人再生の書面決議です。
書面決議の投票が、おまとめローンの銀行の一声で否決される可能性が出てきてしまうのです。
書面決議は、「債権者の2分の1の反対か、借入額の半分の額を占める債権者の反対」で否決されます。
そのどちらの条件にも当てはまってしまう可能性が出てくるのです。
否決されてしまうと、通常の個人再生手続きは強制的に終了します。
その後残された道としては、書面決議がない仕組みの個人再生か、自己破産しかありません。
人生を左右する債務整理が、予定通り進まなくなる可能性が大きくなってしまいます。
このような観点から、銀行のおまとめローンは個人再生を行う上でのリスクになり得ます。
ただ、おまとめローンを組んでいる銀行が必ず書面決議に反対するわけではないので、弁護士と要相談です。
車のディーラーローンローン
僕が債務整理する上で一番やばい借金だと思うのは、車のディーラーローンです。
ディーラーローンに限らず、何か財産を担保として組むローンとも言えるかもしれません。
車を担保としているということは、ディーラーローンを整理する=車を取り上げられるということです。
ディーラーローンを組んだ車を残そうとするなら、任意整理をするにしても対象外にしなくてはいけませんし、個人再生、自己破産だと問答無用で整理対象になりますので、間違いなく車は無くなります。
突然車が無くなることの言い訳を考えるのはとても難しいですし、周りを納得させるような嘘をついて乗り切ったとしても、嘘が嘘を呼んで、嘘でがんじがらめになることもあります。
そしてもう一つ。
詳しくは体験談の記事で書こうと思いますが、ディーラーローンを組んでいたことで、債務整理手続きの途中で訴訟を起こされてしまいました。
訴訟と言われてもピンとこないですよね?
簡単に言うと、訴えられて、車を強制的に引き上げられました。
それはもう、僕にとっては「大事件」です。
そういうリスクがある借金であることは認識していただけるといいと思います。
車を買うなら、どんなに審査が難しくても銀行の無担保のオートローンで。
奨学金
最近では奨学金を借りることが珍しくなくなってきました。
ところが、奨学金破産なんていう言葉もあるように、奨学金の返済がままならなくなって、そのまま債務整理…というケースも増えてきてます。
そんな身近な借金である奨学金ですが、保証人を二人立てるケースが多いようです。
一人は、当然親ですよね。
そしてもう一人は、親族の誰かというのが一般的です。
「これから勉学に励む、未来ある学生の保証人になる」ということで、保証人になってもらったのはいいけれど、債務整理するとなると身内バレの原因になってしまいます。
奨学金も、任意整理の場合は対象から外せばいいので問題ありません。
問題となるのは、個人再生と自己破産です。
何度も出ているように、個人再生と自己破産は、全ての借金が整理の対象です。
ということは奨学金の残金があれば、当然奨学金も整理の対象となってしまい、保証人である親と親族に弁護士から受任通知が届きます。
債務整理始めましたと。
親まではなんとか許容できる人は多くても、親族にバレるのはものすごく抵抗ある人が多いんじゃないでしょうか。
僕も完全にこのケースに当てはまりました。
親戚のおばさんに保証人になってもらってたからです。
親に相談したら「自分の口から正直に話せ」と言われて、泣く泣くおばさんに電話をしたことを昨日のことのように覚えています。
奨学金の返済があと少し!という方は、親からお金を借りてでも返済しきってから債務整理をした方がいいかもしれません。
会社からの借金
ここまで読まれた方は、なぜ会社からの借金がやばいのか、だいたい見当がつくと思います。
そう、会社に弁護士からの受任通知が届くからです。
また、労金からの借金は、保証人が組合になっていると思いますので、労金の借金を整理する場合は組合に受任通知が届きます。
組合に受任通知が届いたからといっても、おそらく組合のお金を扱ってる人が、上層部の人しか知り得ない事実だとは思いますが、居心地がいいものではありませんよね。
会社からの借金は、借りる時のハードルはかなり低いと思いますが、債務整理する上では会社バレのリスクがあることを覚えておいてください。
闇金・街金からの借金
闇金・街金と呼ばれるところからの借金があると、そもそも債務整理を弁護士に引き受けてもらえないケースもあります。
ですので、まだ闇金からの借金をしたことがないという方は、絶対に手を出さないでください。
また、もし今現在闇金からの借金がある人も、闇金対策ができる弁護士事務所に相談に行けば対応してもらえると思います。
金利も法外だと思いますので、早めの相談をおすすめします。