伝えたいこと

債務整理をすることの何が問題なの?

債務整理をしたって、何も後ろめたい気持ちを持つ必要はありません。

大切なのは、後ろを振り返ることじゃなくて、前を向いていくことです。

 

あなたが歩いてきた多重債務の道を振り返ったところで、何か価値のあるものが落ちていますか?

借金をしてしまった原因や、借金とともに失ってしまったものを悔やんで、明日からの人生が変わりますか?

 

もし、してしまったことを悔やんでるなら、時間の無駄です。

自分の未来のためにできることを「今」しましょう。

社会はマネーゲームの集まり

社会は、たくさんのマネーゲームの集まりです。

市場に溢れているお金を、周りの人たちと取り合っているのです。

お金持ちとは、マネーゲームで勝利した人のこと。

逆に多重債務者は、マネーゲームで敗北した人のこと。

 

お金を借りてまで使ってしまったということは、裏を返すと誰かにその分のお金を渡しているはずです。

例えば、食費が多すぎる家庭の方は、飲食業界の人にお金を渡している。

カードローンで借りすぎた人は、銀行や消費者金融にお金を渡している。

自分の将来にとって価値が生まれるお金の使い方じゃないのなら、相手にお金を遣わされているだけです。

 

マネーゲームと書くと、全てがギャンブルぽく感じてしまうフレーズですが、マネーゲームは次のように分類されます。

・ギャンブル
・投機
・投資

の3つです。

 

あなたの「お金を使う行動」は、このうちのどれに当たりますか?

あなたはお金を使う時、ギャンブルなのか、投機なのか、投資なのか意識することはできますか?

ギャンブル

ギャンブルは基本的に胴元が必ず勝てる仕組みになっています。

胴元はギャンブルに参加したユーザーから、まず最初に自分の利益を確保します。

胴元に利益が抜かれた分のお金を、ユーザーたちが取り合うことで、ギャンブルというマネーゲームは成り立っています。

つまり、ユーザー全員分の収支(いくら勝っていくら負けたか)を全部合計すると、必ずマイナスの数字になります。

これをマイナスサムゲームといいます。

投機

投機とは、短期間のうちに利益を得ようとすることです。

代表的なのがFXで、短期間の相場の変動を利用して、安い時に買い、高い時に売ることで利益を生み出します。

投機では、ギャンブルのように胴元が得る利益はとても小さく、誰かが勝った分は、誰かの負け分から払われます。

そのため、ユーザー全員の収支を合計すると、限りなく0に近くなります。

これをゼロサムゲームといいます。

投資

投資の代表的なものには株の取引が挙げられます。

企業に対してお金を投資することで、企業の成長の原動力となります。

企業が成長すると株価は上がる。

株価が上がれば、投資した人の資産が増える。

この繰り返しで、社会や経済そのものが成長していき、自分の資産も増えていきます。

投資は、ギャンブルや投機とは違い、ユーザー全員の収支を足した時にプラスになる可能性があります。

そのため、ユーザー全員が資産を増やすことができるのです。




債務整理は債務者の不利益にならない

あなたのお金の使い道が、ギャンブルであっても、投機であっても、投資であっても、借金がある時点でマネーゲームに負けたということになります。

 

世の中にはマネーゲームで負けた人で溢れかえっています。

でなければ、自己破産件数が1年で7万人以上なんていう数字は出てこないでしょう。

マネーゲームで負ける人がいるのは必然。

だからこそ、負けた人のために債務整理が存在しています。

 

債務整理は、債権者(お金を貸してくれた人)に不利益にならないようになっています。

債務整理を定めた法律にいたっては、債権者の不利益になる場合には債務整理を許可しないということまで明言されています。

つまり、あなたが債務整理を考え始めたその時点において、債権者が一番損をしないようにすることが債務整理の目的です。

 

今の借金の額が返せないのであれば、自殺したり病気になったりする前に借金を圧縮して、返せる額を返済する。

圧縮しても返済できないのなら、財産を処分して払える分だけのお金を払う。

債務整理とは、そういう制度です。

 

たしかに、あなたが借金の苦しみから解放されるのも債務整理の効果でしょう。

でも、それ以上に債権者にとって重要なメリットがあるから、債務整理という制度が成り立っているのです。

 

債務整理をして、借りたものを返さないのは倫理的におかしい。

そんな意識をお持ちの方もいると思いますが、そんなことを気にする必要はありません。

だって、全額返せないなら、債務整理して圧縮したお金を返済する方がよっぽど債権者にとってメリットがあるのですから。

 

後ろを見ても何もない

借金がある人は、自分の行動をひどく後悔しますよね。

僕もそうでした。

どうしてこんなに借りてしまったんだとか、あの時旅行に行かなければとか、考えだすといくらでも後悔するべきことはたくさん出てきます。

でも、過去を振り返っても、自分の将来にとってプラスになることは一切ないことに気づきました。

 

「お金は借りないようにしよう」とか、「節約のために旅行を控えよう」とか、そういう安直な感情は今後の役に立ちません。

だって、過去の自分ができなかったことなのですから、未来の自分ができるとは、到底思えない。

過去を振り返って意味があるのは、過去に「できた」ことを未来も発展的に実行していける時です。

借金を作った理由を後悔しても、何も解決になりません。




前を向こう

債務整理をしたら、借金の返済額が減ります。

残った返済額だけを冷静に見つめて、どう生きていくのかを考えるのです。

収入が足りないと思うなら仕事を頑張るか副業をすればいいし、支出が多すぎるならどう節約したらいいか考える。

 

債務整理は関係ない。

圧縮してもらった借金というビハインドがあるだけの、ひとりの人間です。

 

この先にあなたができることは無限にあります。

100万円残債が残るなら、年に100万円収入を増やすにはどうしたらできるか考えてみたらいい。

借金とともに失ってしまったものがあるのなら、それを取り戻すには何ができるか考えればいいし、もし無理なら違う何かを探せばいい。

 

債務整理をすることの何が問題なの?と、僕は昔の自分に問いたい。

社会的制裁は、信用情報に傷がつくことで十分払っています。

それ以上、自分で自分のことを責めることはありません。

そんな時間があるのなら、これからの人生いかにして幸せになるかを考えた方が、よっぽど意味があります。

 

あなたの周りにも、借金のせいで辛い思いをさせた人がいるかもしれません。

自分が過去ばかり振り返っていたら、そういう人たちはどうやって幸せになるのですか?

前を向きましょう。

債務整理をしても、自分の力で必ず幸せになれます。

お金を使うなら投資に使う

この章は僕自身のためにも書いておきます。

これからの将来のためにできることの一つとして「お金を使うなら投資を意識する」ということを守りたいです。

 

お金を使う時に「これは自分や周りが成長するための投資か?」ということを考えてから使うようにする。

それだけで、かなりお金との付き合い方が変わります。

 

自分が学習するための本だったり、子どもが成長するための教育費だったりするなら、お金を使うのは間違っていない。

でも、コンビニにふらりと立ち寄ってコーヒーを買う、スイーツを買う。

それって、自分の大切なお金をかける価値が本当にあるのか?を、常に頭の中で考えて生活していきたいです。

 

僕の場合、借金を作った理由の一つが「高すぎる食費」でした。

家族のみんなが喜ぶようにと思ってしていた外食が、いつの間にか自分の首を絞めていました。

もちろん家族の幸せのためにお金を使うことは大切です。

でも、本当に必要な瞬間を見つけて外食するのと、「あー、家で作ると洗うの面倒だなー。外で食べるか」と外食に行くのではわけが違います。

僕がこれからできることは「本当に外食が必要かどうか」を見極めることです。

 

お金を使う目的を、常に「投資」かどうか考えることは、非常に大切です。




債務整理をするということ

債務整理は、債権者にとって重要なメリットがあることを説明しました。

社会の中のマネーゲームに負ける人はたくさんいることも説明しました。

いつまでも「債務整理をしないこと」にしがみついているのは違います。

返せないと分かっているなら、できるだけ早く債務整理をするべきです。

 

債務整理したからって死ぬわけじゃありません。

人を幸せにすることだってできるということを、この記事を読んでくれたあなたに全力で伝えたい。

 

一度下の記事を読んでみてください。

債務整理をするなら、弁護士選びからです。

僕が考える理想的な弁護士の選び方について書きました。

あわせて読みたい
個人再生経験者が考える弁護士の理想の選び方個人再生経験者の筆者が考える、理想的な弁護士の選び方について説明します。...