確率ゲームの世界では、よく期待値という概念が出てきます。
期待値とはなんなのかを理解して、それを今の生活に応用することで、自分の人生をより良い方向に持っていくことができます。
大事なのは、「この行動の期待値はプラスなのか考えること」と、「期待値プラスの行動を死ぬまで続けること」です。
ぜひ意識してみてください。
目次
確率ゲームにおける期待値とは
期待値の考え方は、スロットやパチンコなどのギャンブルをやられる方にとってはおなじみだと思いますが、ここでは簡単な確率ゲームの例をあげて説明します。
例えば、サイコロを振ってお金をもらえるゲームを考えてみます。
1回サイコロを振るのに、10円かかります。
そのサイコロを振って、6の目が出れば70円もらえます。
このゲームを1回チャレンジした時の期待値はいくらでしょうか。
サイコロを振って6の目が出る確率は、6分の1ですよね。
なので、6分の1の確率で70円もらえることになりますので、1回サイコロを振るごとに
70×6分の1=11.7円(少数第2位以下は四捨五入)
のお金がもらえると考えられます。
そして、このサイコロは1回振るごとに10円かかりますので、このサイコロゲームのトータルの期待値は、
11.7円−10円=1.7円
となります。
つまり、1回サイコロを振るごとに1.7円儲かるゲームということができます。
期待値がプラスになる確率ゲームをする場合は、ゲームをすればするほど結果はプラスになります。
逆に期待値がマイナスになってしまう確率ゲームをする時は、ゲームをすればするほど結果はマイナスになります。
これが、ゲームをする回数が少なければ、期待値マイナスの場合でもプラスになってしまうことはあります。
逆に期待値がプラスのゲームでも、ゲームをする回数が少なければ、結果がマイナスになってしまうことがあります。
例えば、さっきの期待値プラスのサイコロゲームをする場合、10回サイコロを振って一度も6の目が出ない場合は100円負けてしまいます。
このように、期待値の効果が目に見えて出始めるのは、たくさんそのゲームを実行してからになります。
ゲーム回数が少ないうちは、勝つか負けるか全く分からないギャンブルと変わりはありません。
確率ゲームで結果をプラスに持っていくためには、期待値がプラスのゲームを、出来るだけ回数多く行うことが必要なのです。
未来が見えないものは期待値を積むことしかできない
期待値の例をサイコロのゲームを使って説明しましたが、この話は生きてて身の回りに起こる全てのことに当てはまります。
人生はサイコロを振るのと同じように、未来が見えないことだらけだからです。
よりギャンブルに近いところから見ていくと、FXや仮想通貨、株式投資など、投資や投機と呼ばれるものについては、結果がマイナスになる行動だと分かりやすいかもしれません。
例えば、何も勉強もせずにFXを始めることは、期待値がプラスなのかマイナスなのか明らかでしょう。
どう考えても、期待値はマイナスです。
サイコロゲームの話で出したように、期待値マイナスの行動は、繰り返せば繰り返すほど、結果がマイナスになります。
つまり、勉強せずにFXを続けると、確実にマイナスの結果となってしまいます。
また、人間関係なども、未来が見えないことの1つですよね。
周りの人にどんな態度で接したか、どんな言葉をかけたかによって、将来の人間関係って変わってきます。
例えば、いつでも無愛想、付き合いも悪い、挨拶もしない、人が困っていても見て見ぬ振りをする、そんなことを繰り返していたらいい人間関係ができないのも当たり前でしょう。
そういう行動は期待値がマイナスの行動なのです。
そりゃ、たまには無愛想にすることで「どうしたの?だいじょうぶ?」と声をかけてくれる人もいるでしょう。
でも、期待値マイナスの行動は、続ければ続けるほどマイナスになるように、無愛想にし続けていたら、声をかけてくれた人も自分のそばから離れていきます。
では、逆ならどうでしょうか。
どんなにひどい環境にいたとしても、毎日挨拶を欠かさず、困っている人がいたら手を差し伸べて、いつでも笑顔を絶やさない人がいたら、自然とその人の周りに人が集まってきませんか?
そういう行動が期待値プラスの行動なのです。
期待値プラスの行動をし続ければ、必ず結果はプラスの方向に進みます。
そのことを理解しているだけで、人生は大きく変わってきます。
人生の期待値を積み続けよう
未来が見えない人生ですから、あなたの行動によって、未来はどんどん変わります。
そんな人生だからこそ、「今からしようとしている行動は期待値がプラスなのか?マイナスなのか?」をよく考えて行動することが大事です。
そして、もう1つ大事なのは、期待値プラスの行動を死ぬまで継続することです。
サイコロゲームでも説明したように、期待値がプラスの行動をしていたからといって、必ずしもすぐに結果が出るわけではありません。
人間関係を大事にするために、毎日困ってる人に声をかけたとしても、1日目や2日目は「ほっといてくれよ!この偽善者」と突き放されてしまうことがあるかもしれません。
でも、その行動の期待値がプラスなら、継続し続けることで必ず結果はついてきます。
必ずです。
それは自分が想像していたのとは違う形で自分に返ってくるかもしれません。
でも、必ずいい結果として自分に返ってきます。
だから、
・この行動は期待値がプラスなのかよく考える
・期待値プラスの行動を死ぬまで継続する
この2つはとても大事なのです。
お金が絡むことは期待値の考え方がより大切
お金を増やしたい、借金があって首が回らない、そんな時は、より期待値の考え方が大切です。
なぜなら、お金は目に見える数字で結果が現れるからです。
例えば、株で利益を出すために、企業や株式のことについてしっかりと勉強したり、今まで利益を出している人にアドバイスをもらうといった行動は、必ず結果に結びつきます。
でなければ、投資だけで生きていける人がいるわけないですもんね。
でも大事なのは、その努力を死ぬまで継続していくこと。
期待値プラスの行動を取っていても、短期間では結果がマイナスになることはあるからです。
やるなら本気で根気よく、です。
逆に、今借金をたくさん抱えているとします。
どんな行動が期待値プラスなのでしょうか。
例えば親に頭を下げてお金を貸してもらい全額返済する。
これは期待値プラスの行動です。
だって、親に今後返していくにしても、高い利息を払わなくてもいいわけですから、サラ金やカードローン会社に時間をかけて返すよりも、その分利益は出ていることになります。
また、親などに借りれず、自分で返し切れる額ではなくなっている時はどうでしょう。
この場合は「何も行動しないこと」が期待値マイナスの行動です。
何も行動せずに時間だけが過ぎていくということは、その分何もせずに利息分が増えていっているということですから。
こんな恐ろしい話はありませんよね。
それだけ借金というものは怖い存在なのです。
では、債務整理をするという行動はどうでしょうか。
例えば、自己破産すれば、借金が全額免除されます。
明らかにお金の面ではプラスですよね。
ただし、いわゆるブラックリストに載ってしまいます。
このプラスのこととマイナスのことを天秤にかけて、トータルでプラスなのかマイナスなのかよく考えてみてください。
僕は信用情報に傷が付くことよりも、債務整理をして借金の額を圧縮することのメリットの方が大きいと判断して債務整理を行いました。
人によって考え方は色々違うと思います。
だから、借金で首が回らない人に対して、無理にでも債務整理したほうがいいなんて言えません。
どう行動したら人生の期待値がプラスになるのか、よく考えてみてほしいのです。
もし、頑張って自分の力で全額返済すると決めたら、将来かかってくる利息も含めて、今まで以上にお金にシビアになって稼ぎ続ける必要があります。
ひょっとしたら、そのせいで精神を病んでしまうかもしれません。
大病にかかってしまい、働けなくなるかもしれません。
そういった、いろんなことを想定して、今の行動を決めてほしいのです。
もちろん全額自分の努力で返しきることができれば、信用情報に傷が残らないという点で大きなプラスです。
必ずしも債務整理を選択することが期待値が一番高い行動だとは言えません。
ただ、選択肢の幅を広げるために、債務整理とはどんなことなのか、知っておくことは大切です。
債務整理については、下のページに基本的なことが書いてありますので、選択肢を広げるために読んでいただくといいかなと思います。
期待値を積み続けることで人生は変わる
ここまで説明してきたように、プラスの期待値を積み続けることで人生は大きく変わります。
今まで生きてきた自分の人生についても、あの時とった行動の期待値がプラスだったのかマイナスだったのか、考えてみても面白いと思います。
今までの行動の期待値が見えるのなら、今後とる行動の期待値を予想することができます。
あとは、期待値プラスの行動を死ぬまで継続していけばいいのです。