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関東の個人弁護士事務所との相談経験談|債務整理の行く末
体験談

関東の個人弁護士事務所との相談経験談

弁護士法人花火との相談を終えてから、僕は途方に暮れていました。

とにかく車を残さなければ。

頭の中は車、車、車。

車のことが頭から離れず、債務整理後の生活や弁護士費用の額、自分と弁護士との相性など、本質的に大事なことを見失っていました。

 

そして、次に相談したのが、山村法律事務所です。

この事務所との相談で、弁護士の本当の姿を見た気がします。

その時の経験談を書いてみます。

理解してもらえた弁護士との出会い

弁護士法人花火との相談では、車の件が解決されませんでした。

債務整理の中心に車の存在があった僕は完全に迷走し、弁護士費用や債務整理後の生活のことが頭から離れてしまっていました。

そんな中目に留まったのは、山村法律事務所という、元裁判官の弁護士の事務所でした。

 

元裁判官であれば、訴訟などについても詳しいだろうし、車の引き上げに関係する裁判の事例なんかも知っているかもしれない。

ただ、この事務所もやはり関東にある事務所で、実際にお願いすることはないだろうとは思いながらも、車の引き上げに関する裏付けが欲しくて電話をかけてみることにしました。

 

相変わらず弁護士に相談をするのは休日出勤の日で、ほとんど人のいない空間があることに少し安心します。

昼休みに空いてる会議室に潜り込み、借金の一覧表を手に持ち電話をかけました。

 

「はい、山村法律事務所です」

まさ「すみません、債務整理の相談で電話したのですが」

電話に出たのは、おそらく僕よりも10くらい年上の男性でした。

「あー、はいはい。それでは、現在の借入先と、借入額を教えていただいてもいいですか?」

軽快に話す男性に、僕は一つずつ借金の内訳を説明していきます。

「車がずいぶん新しいですね。よく審査に通りましたね」

男性は明るい声で話します。

嫌味な感じはありませんでした。

 

「それにしても借入額が多いな。この借り入れの理由は何ですか?」

まさ「えっと、ほとんどが生活費や旅行の代金です」

「それにしては多すぎると思うよ。まあ、借り入れの内訳は通帳の取引履歴を見れば分かるからいいとして…この額だと個人再生か自己破産になりますが、家をお持ちということで個人再生手続きになろうかと思いますね」

その判断は当然です。

任意整理なら月々21万円。

月収に対して返済額が多すぎます。

 

それにしても、電話の向こう側でパソコンを叩いている雰囲気がしない。

そういえば電話番号などの個人情報も聞かれなかったし、なんかこの事務所は雰囲気が違うな。

全体的に、営業のために相談を受けてるんじゃなくて、あくまで僕に正しい情報を渡すことを大事に思っている、そんな風に感じました。

 

「お住まいはどちらですか?」

まさ「東海地方です」

「うちの事務所は関東にあるので、もしうちに頼むことになるなら、郵送での書類のやり取りがメインになりますね。再生委員との面談の時にお会いすることになるかと思います。何か聞いておきたいことはありますか?」

まさ「車は個人再生をするなら引き上げられると聞きましたが、手元に残す方法はありますか?」

「うーん、個人再生なら車がなくなるのは覚悟するしかないね」

まさ「車検証の所有者がディーラーになっていれば、個人再生をしても車が残せるというのをネットで読みました。僕の車の車検証も所有者がディーラーになっているんですけど、それでも車は残せませんか?」

すがる思いで質問します。

 

「それは最高裁の判例だね?いやー、よく勉強していらっしゃる!あの判決はね、言わば特例なんですよ。通常ローンが残っている車を持ったまま個人再生を行うとこうなります」

一息ついて話が続きます。

 

「まず、弁護士から受任通知を債権者に送ります。すると、債権者は車の引き上げ要求を出してきます。ここで最高裁の判例を元に引き上げ要求を拒否すると、債権者は訴訟を起こしてくる。訴訟はお金を払っていないまささんが必ず負けますから、裁判所の判断に基づき車が引き上げられる、とこういうわけなんです」

まさ「そうなんですね。判例の話を出してどう頑張っても、車は残りませんか?」

「最高裁の判例を出して、引き上げを2週間くらい伸ばしてもらうのが精一杯だと思うよ。でも、こういうことをしっかり勉強されるのはとてもいいことです」

男性は明るく話します。

 

やっぱり車は引き上げられるのか。

そのことが僕に重くのしかかりますが、どういう経緯で引き上げになるのかを説明してもらった納得感を感じました。

 

「車は借金を返し終わったら買えばいい。重要なのは車を残すことじゃないんですよ。まささんはボーナスしっかり出ていらっしゃる。何回ボーナスが出れば車が買えると思いますか?」

まさ「4回くらいですかね」

「そう!2年ボーナスを貯めれば、今と同じくらいの車が買える。だから、今まささんがするべきことは明らかだと思うけどなあ」

そう最後に言われて、相談は終わりました。

 

途中からなんとなく感じていましたが、話していたのは事務員ではなく、弁護士だったんだと思います。

今まで電話で弁護士と話すことはありませんでしたので、板垣法律事務所は本当に今までの弁護士事務所とは違いました。

今回の相談はとても有意義で、本当に大事なことを教えてもらった気がします。

 

車は2年で買える。

その言葉が僕の心に深く突き刺さりました。

 

今回相談して感じたこと

山村法律事務所の電話相談で話したのは、事務員なのか弁護士なのか、確認しなかった今となっては知るすべがありません。

しかし、最高裁の判例を知っていたこと、それに対して的確な意見を言えたことから、ほぼ間違いなく弁護士だったと思っています。

 

この後、営業の電話がかかってくることもなく、本当に純粋に相談に乗ってもらえたという安心感は、とても大きいものがあります。

そして何より、手続きの見通しや、手続き後のことにも言及してもらえてとても参考になりましたし、正直事務所が近ければけいやくまでいっていたんじゃないのかな。

それくらい「親身になって相談に乗ってもらえた」感は大きいです。

 

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